当店で2020.11.21-12.13の会期で開催した藤本英明個展「猫路地にて-Nekology at Nekoroji-」において展示された作品です。
画家・藤本英明さんの手法はアクリル絵の具を何層にも塗り重ね、その上をサンドペーパーで削ってモチーフを描き出すという大変手間のかかるものです。今回は当店のためにモチーフを「猫」に限定して、新作を描き下ろして頂きました。現在沖縄在住の藤本さんが描く猫たちは、熱帯の空気をまとってゆらめく、鮮やかな色彩の森の中からふいに姿をあらわします。そしてまるで萩原朔太郎の『猫町』のように、猫路地を自由に歩き回るのです。そんな想像をしながら気ままで美しい猫たちの残像＝Nekologyをご堪能ください。

作家のコメント／アメリカ抽象表現主義のレジェンド、ジャクソン・ポロックの晩年作の⼀つに「CUTOUT」という作品があります。彼独⾃のフリーな抽象画⾯の⼀部を⽂字通り、⼈型っぽい半具体的な形にカットしてキャンバス地を露出させ、抽象の地とカットした形の図との対⽐が特徴的です。ペインターの端くれとして、⾃分のメチエを通じたトリビュート作です。モチベーション曲は特にないですが、ポロックといえばフリーキーなジャズ、オーネット・コールマンの「フリー・ジャズ」なんかが流れているジャズ喫茶がイメージされます。
素材／アクリル・カンヴァス(パネル張り仕様）
＊作品代に別途送料（ゆうパック）がかかります。