【売切】澁澤龍彦訳 長靴をはいた猫
※2010年第26版帯なし。新品定価販売の本です。
「赤頭巾ちゃん」にしても「眠れる森の美女」にしても、本来は血なまぐさくて荒々しく、セクシャルで残酷な民話だった。ペローの童話はその味わいを残しながら、一方では皮肉な人間観察や教訓にみち、童話文学の先駆的作品となった…この残酷で異様なメルヘンの世界を、澁澤龍彦はしなやかな日本語で甦らせた。独特の魅力あふれる片山健の装画をそえておくる決定版ペロー童話集。
- 筆者
- シャルル・ペロー/澁澤龍彦訳
- 価格
- ページ数
- 223 P
- 発行年度
- 1988年
- 発行元
- 河出書房
- サイズ
- 文庫本
店長の感想
これは子供向けの童話ではありません。本来のペローの放つ毒に満ち満ちた危険な、魅力的な大人向けの童話集です。そもそも訳しているのが澁澤龍彦ですし…。挿絵もエロティックで、うっかりお子さん向けに買うと情操教育によさそうです。もともと1970年の『anan』の創刊時から堀内誠一氏の勧めにより5回に渡って連載されていたものをまとめたものですが、昔のファッション雑誌って本当に格好良かったんですね。しかしこんな凶悪な顔をした「長靴をはいた猫」は見たことがありません。