ニューヨーク、メトロポリタン美術館所蔵の猫作品を集大成したものです。原題“Metoropolitan Cats”よくもここまで所蔵品から掘り出したと感嘆する、古代エジプトから西洋絵画、中国・日本絵画と幅広いセレクションが楽しめる1冊で、猫好きなら必携の書だと思われます。（客観的には日本の作家の作品が多く目につきました）メトロポリタン美術館の研究者の中にとんでもない猫好きがいたのでしょうね。表紙は明治時代の日本人画家・大出東皐（とうこ）の描いた蜘蛛を狙う猫というのもなんだか嬉しいです。巻末に濱田菊二氏による「美術史の猫」も収録されており、古代エジプト時代から始まった美術と猫の関係を詳しく知ることができます。