【売切】吾輩は猫である
※平成6年第73刷帯なし。表紙に微スレ、小口と中身のページ周りにヤケありますが、読むには差し支えありません。
中学教師苦沙弥先生の書斎に集まる明治の俗物紳士達の語る珍談・奇譚、小事件の数かずを、先生の家に迷いこんで飼われている猫の眼から風刺的に描いた、漱石最初の長編小説。江戸落語の笑いの文体と、英国の男性社交界の皮肉な雰囲気と、漱石の英文学の教養とが渾然一体となり、作者の饒舌の才能が遺憾なく発揮された、痛烈・愉快な文明批評の古典的快作である。
- 筆者
- 夏目漱石
- 価格
- ページ数
- 492 P
- 発行年度
- 昭和38年年
- 発行元
- 新潮社
- サイズ
- 文庫本
店長の感想
日本一有名な猫本ですが、子供時代にさわりだけ読んで、最後まできちんと読み通した方は案外少ないのではないでしょうか? 軽妙な語り口ですが、明治のインテリ猫が文学や美術や世相を偉そうに語っているので内容的には当時の文化に詳しくないと結構難しいのだと思います。しかしこれで漱石は小説家として一本立ちしたのですから、記念すべき作品だと思いますし、なんといっても当店の店名を拝借したものなので皆様にお勧めしたいと思っています。