深瀬昌久さんの愛猫サスケ（「ビバ！サスケ」、「サスケ!!いとしき猫よ」の被写体）と三毛猫モモエの写真集。作家のあとがきに「私はみめうるわしい可愛い猫でなく、猫の瞳に私を映しながら、その愛しさを撮りたかった」とあり、野山や都会での猫たちの生き生きとした表情を捉えた名作猫写真集です。「花」「里」「夢」「街」「友」「私」の６章で成り立っています。特に「夢」の章の幻想的なサスケのポートレートは素晴らしいと思います。
よくアラーキーのチロちゃんと並び称されることが多いのですが、撮影年は深瀬さんの方が先です。偶然なのかもしれませんが、アラーキーや岩合さんの写真集にもこの写真集と同じような構図の作品が見られます。年代的には西川治さんとほぼ同年代に猫写真を撮っていたと思われます。