十数年間野良でボス猫だったムーンヌと、ムーンヌのとりことなってしまった著者夫妻との心の交流をいきいきと描き、フランス動物保護協会賞に輝くノンフィクション。優しい観察眼とあふれるユーモアで編み出される快い闘い。
著者はド・ゴールの秘書官からブレーンまで務めた経歴を持つ人で、それだけ見ると猫をこれだけ愛している姿に落差を感じてしまいます。「ムーンヌを理解しようと思って」書き溜めた膨大なメモがこの本を生み出し、好評のうちに5冊もムーンヌの本を書いてしまったとか。猫の魅力とは計り知れないものです。