【売切】眠る盃
※1988年第39刷。表紙に僅かにスレあり。経年に伴うヤケと最終ページに折れシワありますが、読むのには全く差し支えありません。
「荒城の月」の「めぐる盃かげさして」の一節を「眠る盃」と覚えてしまった少女時代の回想に、戦前のサラリーマン家庭の暮しの手触りをいきいきと甦らせる表題作をはじめ、片々とした日常から鮮やかな人生を截りとる珠玉の随筆集。知的なユーモアと鋭い感性を内に包んだ温かな人柄が偲ばれるファン待望の書。
- 筆者
- 向田邦子
- 価格
- ページ数
- 254 P
- 発行年度
- 1982年
- 発行元
- 講談社
- サイズ
- 文庫本
店長の感想
生前の向田さんは「マミオ」というコラットを溺愛していたことで有名です。その子孫は和田誠に貰われていき、仔猫の頃を思い出し感慨をかみしめ涙するシーンも出てきます。あのクールそうな作家がここまで猫にでろでろとは…という微笑ましいエピソードと共に向田さんの名文が楽しめる一冊。