【売切】猫と悪魔
※1976年第3刷。表紙カバーなし。中は経年変化によるシミとヤケが若干ありますが読むのには全く差し支えありません。
『ユリシーズ』の作者、ジェイムズ・ジョイスの唯一の絵本で、愛する孫・スティーヴィーのために考えたお話です。また、伝承上では犬が登場するのを猫好きだったジョイスが猫に変えて作ったといわれています。
フランスのロワール河沿いの町、ボージャンシーには橋がなく、人々は船で行き来していたためとても不便を感じていました。そのことを新聞で知った悪魔が「立派な橋を一晩でかけてあげましょう」と市長に持ち掛けます。しかし、それには悪魔らしく条件があって・・・。
悪いたくらみを思いつくのは悪魔らしいのですが、とてもお洒落だったり、新聞を読んだり、すぐに騙されたりとずいぶん人間くさいなぁ、とおかしくなります。丸谷才一の旧仮名遣いの文章も味わいがあり、大人にもお勧めの絵本です。絶版の中でもなかなか手に入らないものとなっています。
- 筆者
- 作/ジェイムズ・ジョイス 訳/丸谷才一 絵/ジェラルド・ローズ
- 価格
- ページ数
- 40 P
- 発行年度
- 1976年
- 発行元
- 小学館
- サイズ
- 28.4 x 22.0 x 1.0 cm