【売切】水はみどろの宮
※新品定価販売のお品です。
七つになるお葉は、山犬らんに導かれて山の懐へと入っていく。山の湖の底深く、「水はみどろの宮」の穢れを祓う千年狐のごんの守と出会ったお葉には、山の声が聞こえるようになった。そんなお葉のもとに片目の黒猫おノンがやってくる。おノンは村人たちからも恐れられ、一目おかれる特別な猫だった。阿蘇の中岳が噴火し、村に大地震が来ることも、おノンが大鯰と一緒に村人に知らせたのだった。やがて、十三年に一度の猫嶽の精霊たちの祀りがやってきた。その夜、ごんの守に招かれたお葉が見たものは、花扇をかざして舞うおノンの姿だった……。「遠い原初の呼び声に耳をすまし、未来にむけてそのメッセージを送るために」、作者から子どもたちに送る珠玉の物語。
- 筆者
- 著/石牟礼道子 絵/山福朱実
- 価格
- ページ数
- 246 P
- 発行年度
- 2016年
- 発行元
- 福音館書店
- サイズ
- 17.2 x 12.2 x 1.4 cm
店長の感想
自然に畏敬の念を感じ、動物たちと心を通わせることができる、清らかな存在のお葉と山のいきものたちの「創世記」です。スケールの大きな、少々込み入ったお話でこれが子ども向けの話?と最初は思ったのですが、先入観なく読める子供だからこそ読んでほしいと感じました。
山福朱実さんのお話の世界をあますところなく表現している挿絵(版画)も素晴らしいと思います。挿絵がモノクロームなのが残念ですが、原画展が巡回することもあるので、その機会にご覧いただけるかもしれません。