【売切】萩原朋子 花器 「頁(ペ-ジ)Ⅲ」 飴釉
※新品定価販売のお品です
陶芸家・萩原朋子さんが長い間取り組んでいる「動物が佇む風景」は、言葉にできない思いや、おぼろげながらも忘れたくない記憶を、動物のかたちに置き換えながら残す作業でもあるのです。
指先で小さな動物をかたちづくるとき、幼い頃、裏庭を勝手気ままに歩いていた猫の姿や、庭の椎の木に巣作りしたムクドリが心に浮かびます。そして同時に、裏庭に降る雨の匂いや、椎の木の下であがった家族の笑い声を思い出したりします。小さな動物たちは、自分自身の心を映す風景の中に住んでいます。
今日、眼前に広がるのは、あの日読んだ本のある風景。動物の姿を借りてぽつんと佇む物語の主人公は、広い景色の中に今にも消え入りそうでいて、いつまでも消え去ることはなく、大地を踏みしめながらそこに居続けてくれます。そして、その小さな土の風景が萩原さんの手から離れるとき、それを受け取った人の心を映す風景へと変わり、また別の物語を思い出させてくれることになるのでしょう。(生産地・千葉)
*発送はゆうパックの割れ物扱いのみ承ります。
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- 高さ約7.0×幅約5.0×奥行き約4.7cm
作家紹介
〈萩原朋子〉
一九七六年 東京都生まれ。
一九九九年 武蔵野美術大学卒業。陶器製作工房に勤務。
二〇〇一年 渡仏。在仏中に動物をテーマとした作品を作り始める。
二〇〇三年 千葉県野田市に工房をもつ。