【売切】澁澤龍彦訳 長靴をはいた猫(単行本)
※全体的にヤケや表紙にスレがありますが、発行年数からすると美本だと思います。
「赤頭巾ちゃん」にしても「眠れる森の美女」にしても、本来は血なまぐさくて荒々しく、セクシャルで残酷な民話だった。ペローの童話はその味わいを残しながら、一方では皮肉な人間観察や教訓にみち、童話文学の先駆的作品となった…この残酷で異様なメルヘンの世界を、澁澤龍彦はしなやかな日本語で甦らせた。独特の魅力あふれる片山健の装画をそえておくる決定版ペロー童話集。
→手軽な文庫本もあります。
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- 筆者
- 作/シャルル・ペロー 訳/澁澤龍彦
- 価格
- ページ数
- 175 P
- 発行年度
- 1973年
- 発行元
- 大和書房
- サイズ
- 20.8 x 16.4 x 2.4 cm
店長の感想
これは断じて子供向けの童話ではありません。本来のペローの放つ毒に満ち満ちた危険な、魅力的な大人向けの童話集です。そもそも訳しているのが澁澤龍彦ですし…。挿絵もエロティックで、うっかりお子さん向けに買うと情操教育によさそうです。もともと1970年の『anan』の創刊時から堀内誠一氏の勧めにより5回に渡って連載されていたものをまとめたものですが、昔のファッション雑誌って本当に格好良かったんですね。長靴を履いた猫の本は多く出版されていますが、こんな凶悪な顔をした猫は見たことがありません。