【売切】猫が歩いた近現代 化け猫が家族になるまで
※初版帯付き、新品定価販売のお品です
化ける・祟(たた)るなど、江戸時代には狡猾(こうかつ)で恐ろしいイメージだった猫は、どのように今日の地位を獲得していったのか。文豪たちに愛され、ネズミ駆除で重宝された一方、虐待、軍用毛皮の供出、食糧難による猫食いなど、苦難の路を辿った猫たちへのまなざしの変化を描き、人間社会のなかに猫の歴史を位置づける。
<目次>
●「猫の歴史」を考える意味―プロローグ
●猫の「夜明け前」―前近代の猫イメージ
猫の「明治維新」と江戸の「猫ブーム」
明治初期の猫認識
●近代猫イメージの誕生―猫が「主役」になるまで
明治の文筆家たちと猫
絵画における「猫の近代」の成立
●国家が起こした「猫ブーム」―猫の三日天下
「猫畜」を飼え!の大号令
「猫イラズ」と猫捕り
●猫の地位向上と苦難―動物愛護と震災・戦争
虐待と愛護のはざまで
震災・戦争と猫
●猫の戦後復興と高度成長―猫の「ベビーブーム」
「猫食い」の密行から戦後復興へ
猫文化勃興と猫の社会問題化
●現代猫生活の成立へ―高度成長終焉以降
猫生活の劇的変化の時代
慢性的「猫ブーム」の光と影
「社会の一員」としての猫
●猫の近代/猫の現代とはなにか―エピローグ
- 筆者
- 真辺 将之
- 価格
- ページ数
- 220 P
- 発行年度
- 2021年
- 発行元
- 吉川弘文館
- サイズ
- A5変型判
近代以降の猫たちがたどった歴史について詳細に語られた本。現在の「空前の猫ブーム」というきれいごとが吹き飛んでしまうような、胸の痛む歴史もあったということを知ることができます。もちろんこれは日本だけに限ったことではないかもしれませんが、それから目を背けるのではなく、今までの歴史を直視することで今後の人間と猫の在り方について考察できるのではないでしょうか。
なお、現在下記URLから猫への寄付ができるキャンペーンを版元で実施しています。どうぞご参加ください。
http://www.yoshikawa-k.co.jp/news/n40478.html