【売切】我輩も猫である
※初版。60年以上前の本のため、全体的にシミ・ヤケが強く表紙にもシワがあります。表紙ビニールカバーが破れている部分もあります。中にもヤケがありますが、読むには差し支えありません。
<目次>
我輩も猫である/春晝/花曇/おぼろ月/風光る/風車/草合/時鳥/どろどろつくどん/民主主義・蟇の油/新版唐人お吉/水戶自由主義/うなぎ考/御紋章/私は噓つきか/あとがき 宮田重雄
- 筆者
- 高田保
- 価格
- ページ数
- 194 P
- 発行年度
- 1952年
- 発行元
- 要書房
- サイズ
- 18.2×12.8×1.0cm
店長の感想
200を超える『吾輩ハ猫デアル』のパロディ本のひとつ。1946年に『新大阪』に「猫」として発表されたの文章を、著者の没後改題して出版した本です。舞台は戦後すぐの日本。我輩(吾輩)が相変わらずシニカルな繰り言を述べています。ここまできたら「吾輩」というのはもはや猫の総称であり、猫はきっとこんな目で人間の生活を見ているのだろうと思わざるをえません。 装幀・挿絵は医者でもあり、パリ留学時代に梅原龍三郎に師事した画家の宮田重雄。戦後朝日新聞に「美術家の節操」という文章を書いて藤田嗣治らを糾弾し、それが戦争画の問題を引き起こすのです。私は本よりむしろこっちのほうに興味を覚えます。