【売切】牝猫
※新品定価販売のお品です
人間どうしさながらに意志をかよわせて睦みあう青年アランと愛猫サア。アランの愛のみを待ちうける新妻カミーユの不満は、やがて「第三者」サアに対するいらだちと嫉妬の心にかわってゆ。二十世紀フランス文壇の女王コレット(1873-1954)が、一匹の牝猫をはさんだ若い新婚男女の微妙な心理を繊細な感覚でとらえた円熟期の代表作。
- 筆者
- コレット
- 価格
- ページ数
- 200 P
- 発行年度
- 1988年
- 発行元
- 岩波書店
- サイズ
- 文庫本
店長の感想
当店が好きな猫本の中でも五本の指に入る1冊です。マザコン気味の美青年が愛するのは婚約者ではなく、一匹の銀色の猫。美しくエレガントで賢い「サァ」が新婚家庭にやってきた時から、夫婦と猫の奇妙な三角関係が始まります。自己主張の強い人間の妻と対照的に、牝猫サァが賢く男の心を掴む様子には息を呑みます。実に猫らしい猫の姿を描き切ったコレットはさすがです。